Semi-active oil damper
(株)川金ホールディングス(本社:埼玉県川口市、社長:鈴木 信吉)は、地震の揺れに応じて減衰性能を変化させることで従来よりも高性能な免震建物を実現する「セミアクティブオイルダンパー」を戸田建設(株)、(株)川金コアテック、光陽精機(株)で共同開発し、2021年4月1日に大臣認定を取得しています。
認定番号 :MVBR-0598
仕 様 :最大減衰力1000kN、ストローク±650mm
特 徴 :本製品は、2種類の減衰性能をもっており、電気的に油圧回路を切り替えることで減衰性能を変化させることができるオイルダンパーです。
(以下、戸田建設㈱のNews Release引用)
1.開発の背景
近年注目されている長周期地震では、地震の揺れと共振した超高層建物や免震建物において非常に大きな揺れが発生することが報告されています。また、東北地方太平洋沖地震を始めとする大地震時においても同様の報告がされています。特に免震建物では、揺れが大きくなると周囲の擁壁と衝突して建物に大きな被害が生じる可能性があります。
一方、免震建物の大きな揺れを抑制する対策として、免震層に設置するダンパー数を増やす(減衰を大きくする)ことが挙げられますが、中小地震時に建物の加速度が増加し、免震建物としての効果が低下してしまうことが課題でした。
2.セミアクティブオイルダンパーの仕組み
本技術は、オイルタンクのバルブを電気的に開閉することでオイルの流量を調整し、瞬時に低減衰、高減衰の2種類の減衰性能に切替えることが可能な高性能オイルダンパーです(写真1)。小地震から大地震まで、地震の揺れに応じて減衰性能を切替えることで、従来の免震建物に比較して地震時に建物に作用する層せん断力を約20%低減して、建物の安全性を高めることが可能です(図1)。
3.今後の展開
開発したセミアクティブオイルダンパーは、⼾⽥建設(株)の筑波技術研究所内の建物に実装して性能を検
証した後に、現在建設中の⼾⽥建設(株)新社屋「TODA BUILDING」において適⽤予定です。今後、免震建物を
より安全、安⼼なものとするために、⻑周期地震や⼤地震における建物の揺れの抑制、周囲に⼗分なクリアラ
ンスを確保できない狭隘な敷地への適⽤など、セミアクティブオイルダンパーの得意とする場⾯で⾼性能免震
システムの普及を図っていきます。
詳しくはコチラをご覧ください。
お問い合わせ先:
(株)川⾦コアテック 建築営業部
TEL: 048-259-1161
MAIL: info@kawakinkk.co.jp
光陽精機(株)営業部
TEL: 03-4329-1311
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